2014年5月5日月曜日

妹尾河童さんの"河童が覗いたヨーロッパ"

この本は私の物心が着いた時にはもううちに存在していた。

白黒なのに絵本のような綺麗な本。
手書きの文章が小学校時代に学校から渡されるわら半紙の手紙のような本。

子供心に不思議な文庫本としてうつり、ずっと好きな本で、海外引越しにも連れて行った。

しょっちゅうパラパラめくっていたが、実は今まで真剣に文章を読んだことが無かった…

若かりし頃はヨーロッパ旅行など高すぎて夢のまた夢で、絵ばかり楽しんでいたし、実際にイタリアに行くようになった時も、ガイドブックとしては参考にならないかなと勝手に思い込んでしまった、というのが読んでいなかった理由。

しかし今回、端っことはいえ東ヨーロッパ、ブルガリアに長期で滞在するんだからと、また、懲りずにソフトコピーにして連れて来た。

じっくりと絵のない最初から読み始めてみた。

そして、河童さんの、旅のスタイルに関する文章に非常に救われた。

旅の秘訣は"得点方"

なぜ、もっと早くにそこを読まなかったんだ!

旅が大好きなくせに、旅先では常に何かに怯え、恐れて全くと言っていいほど楽しめていない。

最近、この傾向が強かった。
若かった頃は、もっと自由に気にせず、恐れず色々楽しめたのに。。。

悩んでいたことの答えがここにあった。

確かに昔は"得点方"
最近は"減点法"で旅していた。

妹尾河童さんは云う

その人らしい旅をしてくるのが一番だ

でも、それがわからなくなる時もある。

ガイドブック、それに、このご時世、ホテルもレストランも事前にリビューチェック出来てしまって、逆にそれから外れるとなんだか何かを忘れてきてしまったような、損をしたような気がしてしまう。

同じような内容をカバーするガイドブックの群れからもれている楽しいことなんて、それこそいっぱいあるだろうに、それを漏らしてしまったことにも気が付かず、気にもしないのに…
載っていたことをしないと悲しくなったりする。

人とのコミュニケーションの在り方が変わっている。
溢れる情報。

若い頃と違うのは、会社人になって、時間に制限が出来た事。
それは、旅の方法を変える大きな要因になったと思う。

決められた時間の中で要領良くみたいものを観ないと。。。

それが行く前にきっちり全て予定していかないと気が済まなくなってしまった原因じゃないかと思う。

今は違う。

もっと行き当たりバッタリでもいいのじゃないか?

私は若い時ほどじゃないにしてもそれを欲しているんじゃないか?

自分らしい旅をしたい。


河童さんのヨーロッパ旅は1972~3年の事だそう。
もう40年以上も前。
すごい、この頃のヨーロッパに旅したらどんなだったんだぁ?

とか、羨望しながら感動してたけれど、

私が東南アジアを旅してたのはもう20年前になるのか。。。

と、時の流れは皆に平等だと気が付いた。

当時と今と何か変わったかな?
変わらないものなんてないのかな。

私の旅のスタイルは変わった、けど、私自身はどの程度変わったのかな?

得点方で旅が出来た私にまた出会えたらいいな。

河童が覗いたヨーロッパ

旅にはやはりいつでも持って行きたい本です。笑

xxx




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